Cortell先生のblogに
よると、Cortell先生は、「Polytechnic University of
Valencia」にて大学院生を相手に、スペインの知的財産権法や私的使用条項、沢山の研究論文、判例等をもとに、P2Pネットワークの合法的な利用方
法およびその効用について解析してみせようとしたところ、スペインレコード協会や米国映画協会から圧力を受けた大学当局からその講演を止めるように求めら
れ、講演を強行したら大学を辞めさせられたとのことです。
EU加盟国であり、一応西側先進国と位置づけられているスペインで、このような言論弾圧が行われるというのは驚きといわざるといわざるを得ません。これ
ではまるで滝川事件です。戦前の日本の右翼がやっていたことを、21世紀のスペインで、エンターテインメント企業の業界団体が行っているというわけです。
幸い、Cortell先生はこのくらいのことではへこたれておらず、世界中のどこにでも行って、件の講演の内容や、Cortell先生が受けた「検閲と
圧力」について語ってやるとの意
思を表明されています。
Cortell先生をスペインからお呼びし、日本に数日滞在されるための費用を出し合う有志が集まるのであれば、日本にもお呼びしたいものです。
>そうなればP2Pは違法ではなく、善良かつ合法な(そんな使い方やニーズがあるのかどうか寡聞にしてしらないのですが)
つーか、アレですよ。
バナナといったら黄色、p2pと言ったらファイル交換
とか言うわけじゃないですから。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/academic/Articles/DirectX/04/
「知的財産権他を教えてきたCortell氏」のお話なので、ファイル交換利用がメインに据えられてるんだろうなという予測はつきます。
しかし、全部合法の講演なのに何の問題があるのかと。
便利よ、p2p。
UDもp2pですし。
http://homepage2.nifty.com/dreirot/ud.html
なので、大学側(著作権団体やレコード会社)のコメント削除なんて検閲と圧力であるというCortell先生の発言も納得かな、と。
(/.で出ている範囲の情報を鵜呑みにすると、ですが)
Rédigé par : サスケット@眠い | mardi 24 mai 2005 à 02:12
私は個人的には、P2Pによる著作権の侵害はアナーキーなことであり、(特に大人は)その利用がばれた場合には社会的な制裁が生じうるということを覚悟した上で、享受すべきサービスではないか、と思っております。世の中「自由」ですから、そのリスクと便益のバランスを考えた上で、個人が判断すればいいことです。
以下も個人的な意見ですが。大学もある種ビジネスなので、著作権団体に弱かったり(たとえば寄付を受けていたりとか理事長がその系だとか)、その大学の判断としてP2Pに反対というところがあっても、別にいいんじゃないですか?学生もそれを見て大学を選べばいい話でしょう。この先生も、この大学で意見が合わなければ、意見を同じくする大学に雇ってもらえばいいのです。それが「自由」というものであり、好き嫌いの問題です。それを、「圧力」「弾圧」「校閲」というのはどうなんだろう??と思いますけど。
逆に「『俺はP2Pに反対だ』という講師なんかいらない!!」という大学があっても、別にいいんじゃないんですか、小倉先生?
Rédigé par : 中井亀之助 | lundi 23 mai 2005 à 23:52
>winnyを知っていたかは確言できませんが、非サーバー型の技術は当然知っていたと思いますし、
Grokster事件があったのですね。恥ずかしながら初めて知りました。
これはどちらかというと本家benliの話題ですので、Annexにふさわしい卑怯な匿名コメントに戻りたいと思います:)
Rédigé par : 佐藤 | lundi 23 mai 2005 à 18:45
佐藤さん>
>cortell先生がwinnyもご存知が知りたいですね。
winnyを知っていたかは確言できませんが、非サーバー型の技術は当然知っていたと思いますし、そもそもP2Pは元々は負荷分散の発想から出て来た技術なので、非サーバー型であっても合法的用途はやはりたくさんあると思います。トレーサビリティも実装次第で(つまりソフトウェアが最初から合法的用途を目的として開発されれば)如何様にもなると思います。
Rédigé par : J2 | lundi 23 mai 2005 à 17:00
J2さんへ。
なるほど、ご指摘ありがとうございます。
私はあまり詳しくないので間違っていたらすみませんが、そうだとすると、P2Pのあり方自体に問題があるのは、もっぱらwinnyなどの非中央サーバー型に限られるということなのでしょうか。
cortell先生がwinnyもご存知が知りたいですね。
Rédigé par : 佐藤 | lundi 23 mai 2005 à 16:48
佐藤さん>
>P2Pにおいてトレーサビリティが確保されれば
横からすみません。ちょっと気になったもので。
例えばナプスターやファイルローグのような中央サーバ型P2Pの場合、トレーサビリティはほぼ完璧です。
じゃあ彼らがなぜ違法だったのかと言えば、「著作権者と和解できなかったから」に尽きるわけで、P2P技術自体には合法的利用方法はヤマほどあるでしょう。
つまり、ナプスターだってRIAAが和解に応じていればその時点で合法になってたわけです。
Rédigé par : J2 | lundi 23 mai 2005 à 16:42
Deen -> Dean?
Rédigé par : t.ikawa | lundi 23 mai 2005 à 14:53
有意義な情報を提供していただきありがとうございます。
Cortell先生のお考えが、①P2Pの利用自体が違法ではないということにとどまるのか、②P2Pで著作権法上保護されたコンテンツを流通させても違法ではない、という趣旨なのかはわかりませんが、P2Pにおいてトレーサビリティが確保されれば、明らかな犯罪的利用の妨げになるのではないか、という中井亀之助さんのお考えには割りと異論は少ないのではないかと思います。
Rédigé par : 佐藤 | lundi 23 mai 2005 à 12:46
私は、これまでの経緯を考えて見ますと、ここでこのエントリを書かれた小倉先生の本意は次にあるのではないか、と思っております。
もしネット上でIPの匿名性が保障されず、コンテンツ業者などに対しても、すべてのP2Pダウンロード者のIP、さらに身元確認ができれば、P2Pによる著作権違法行為はすぐに摘発され、犯罪性は限りなく少なくなるはず。
そうなればP2Pは違法ではなく、善良かつ合法な(そんな使い方やニーズがあるのかどうか寡聞にしてしらないのですが)使い方だけに移行して、このCortell先生の講座もお咎めがなくなり、コンテンツ事業者も喜ぶし、万々歳のはずだ・・・・
そういう主旨を展開する複線として書かれたのと想像するのですが、如何?
Rédigé par : 中井亀之助 | lundi 23 mai 2005 à 11:53
日本語に訳したのがありました
http://slashdot.jp/articles/05/05/21/0533230.shtml?topic=19
Rédigé par : お魚占い | lundi 23 mai 2005 à 11:50
滝川事件における鳩山文部大臣の役どころは、Cortell事件では大学のDeenなのではないかと思っています。で、スペインレコード協会らは菊池議員に対応するということです。
Rédigé par : 小倉秀夫 | lundi 23 mai 2005 à 11:34
「右翼」は菊池武夫を指すのですね。
文脈から「戦前の日本の右翼がやっていたこと」=「不都合な分子への理不尽な弾圧」ですから、滝川事件に際しては専ら問題提起が役どころのの菊池武夫ではなく、京大への辞職要求など具体的な弾圧を行った鳩山と誤読してしまいました。
早合点して本当にお恥ずかしい限りです。「書いてもいない事を」とお叱りを受ける前に謝罪申し上げます。
Rédigé par : 夜光虫 | lundi 23 mai 2005 à 10:42
滝川先生が姦通罪が妻にだけ適用されることを批判したことを共産主義的と非難した菊池武夫議員は右翼ではないのですか?
Rédigé par : 小倉秀夫 | lundi 23 mai 2005 à 09:00
滝川事件で、滝川氏をパージしたのは文相時代の鳩山一郎ですが、翼賛選挙に非推薦で出馬し、東條内閣を批判した彼が「右翼」ですか?
確かにこれはマルキシズム弾圧の事件であり、また当時の為政者は現在の価値観で考察するとすべからく右翼的なのも間違いありませんが、ロシア革命が成功し、共産党の跋扈を許せば国家転覆までありうる時代の為政者として、当たり前の事を行っただけのような気がします。
「左翼を弾圧したんだから右翼だろう」というのは、あまりにも雑駁過ぎると思います。
そもそも戦前に京大で起こった事件なんか持ち出さなくても、ほんの数年前慶応大で起こった李登輝の講演中止事件あたりでいいんじゃないですか?
Rédigé par : 夜光虫 | lundi 23 mai 2005 à 08:17
>Cortell先生が受けた「検閲と圧力」
『コメントの削除──それは「検閲と圧力」の一種ではないか』
という自虐ギャグなのでしょうか、このエントリーは。
Rédigé par : JSF | lundi 23 mai 2005 à 02:48