永田メール問題では、この程度の証拠で国政調査権を行使することの可否云々が論じられているようですが、それについては、国会議員と私企業との癒着関係の有無・内容等を調査するために国政調査権を行使することを是とする立場に立つのであれば、あの程度の資料でも国政調査権を発動する端緒となりうるとしても不思議とまでは言えないということになるのでしょう(あのような文書に書かれている内容が真実であるかのごとく語ってしまった永田議員は軽率だというのはその通りだとは思うのですけれども、憲法上国会内での発言は無問責とされていることを考えると、他の国会議員の不正を探究することも国会議員の責務の一つだとする見解に立った場合には、「軽率な奴め」との誹りを受ける以上の責任を負う必要はないということになりそうな気がします。)。
永田メール問題では、むしろ、永田議員はなぜこの時期にああいうことを行ったのだろうかと言うことの方が不思議です。小泉内閣は何もしなくとも半年後に退陣することが既定路線となっていること、衆議院議員選挙は終わったばかりであり参議院議員選挙も1年も先であって当面大きな選挙はないこと、自民党は前の衆議院選挙で歴史的な大勝を収めており衆議院が解散される見込みは当面ないこと等を考えると、この時期に自民党のスキャンダルを暴いて自民党の支持率を下げることに大した意味はありません。したがって、永田メールが仮にたまたまクリーンヒットして自民党の支持率を大きく下げることに成功したって大したことはありません。そういうネタを握っているのであれば、せめて参議院議員選挙の直前に持ってくるべきでしょう。
しかも、やり玉に挙げようという対象が武部幹事長というのも解せません。仮に武部さんの「首を取った」としてもそれが何だというのでしょう。
民主党は、この時期にくだらないスキャンダル探しのために貴重な人的資源を浪費する余裕があったら、自公の議員でも正面切って反対できないような議員立法を一つでも二つでも作り上げて政権担当能力が十分あることを国民の前に示すべきなのでしょう。
一ヶ月近くたった朝日の調査でこんな感じだそうです
http://www.asahi.com/politics/update/0321/003.html
Rédigé par : U-me | mardi 21 mars 2006 à 23:41
そういえば
>「軽率な奴め」との誹りを受ける以上の責任を負う必要はないということになりそうな気がします。
と小倉さんはおっしゃったわけですが、永田議員が辞職すべきかどうかについてすでにいくつかアンケート結果が出ているわけで、その感想が聞きたい気もしますね。(割といろいろバリエーションがありますが)
Rédigé par : U-me | mardi 07 mars 2006 à 18:54