電気用品安全法について、特に今後法改正を目指すのであれば、電気用品の中古品の安全性をどのように確保していくのかということが議論されるべきでしょう。
特に中古品の場合、設計または製造上の瑕疵だけではなく、経年劣化の問題や前所有者による使用の過程での損傷等の危険がありますので、最初の出荷時に「PSE」マークが付されたものであればそのまま中古品として販売しても何の問題もないというものでもないのでしょう。
購入した中古電気用品の安全性に問題があり、その結果自らまたはその家族の生命身体または財産等を毀損することになったとしてもそんなのは自己責任ということでいいではないかという考え方も全くあり得ないわけではないですが、購入者に「自己責任」を押しつけるためには、中古電気用品の販売事業者は購入者に対しその電気用品の安全性に関する一定の情報を提供することが求められるのではないかと思います。
もちろん、事故が発生する前に商品たる中古電気用品全てについてその安全性のチェックをするのはコスト的に大変だから、事故が発生したらこれによって生じた損害を中古品販売事業者が賠償するということにしておけばいいのではないかという考え方もあり得るのかも知れません。ただ、いくらお金をもらっても失われた生命・身体や物に附属した思い出は帰ってこないということもいえるし、それ以前に、資力が十分ではない中古電気用品販売事業者に対して多額の損害賠償請求権を有したって実際にそれを履行してもらえる保証はないし、さらにいうと、中古電気用品の瑕疵によって例えば家が全焼するなどの損害が発生したときにこれを立証するのは難しそうだなあということもあったりして、「事前規制より事後規制」と単純に言えるのかなあというと、それもどうかなあという気がします。
少し時間はできたようですから、中古品販売事業者の業界団体ごとに、その取り扱う中古品について、どのような安全性チェックが必要かつ可能であるのかを早急に検討して、それらの安全性チェックが完了したものについてはそれとわかる指標をつけるということ等を目指すとよいのではないかと思います。
【今日聴いた曲の中でお勧めの1曲】
Monte le son DJ
by Digital
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