後藤和智さんて、まだ学部の3年生なのですね(もうすぎ4年生なのでしょうが)。ネットで質の高い論考を堂々と続けていれば社会が放っておかないという一つの例だと思います(現在既に知名度のある論客だって最初からそうだったわけではないのですから、今は知名度がなくても質の高い論考を発表すれば知名度の高い論客になっていくことができるのは当然のことです。ただ、近時は、論壇誌等に投稿して採用されなくとも、自分でサイトなりブログなりを作ってアップロードすれば済むので、ネットをうまく活用すれば注目される論客に早期になりやすいのです。)。
同じように若者悪玉論的な言説を批判する発言を書き連ねたとしても、それが2ちゃんねる等の匿名掲示板で名無しさん名義でなされたときや、若者悪玉論的な言説を書き連ねるブログへのコメントスクラムとしてなされたときには放っておかれるのでしょう。匿名(仮名)ブロガーの場合は微妙ですが、少なくとも自分がそのブログの管理人でございますと人前に顔をさらせるような人物でないと出版社としては扱いにくいですし、出版社以外の企業等はもっと相手にしにくいですね(例えば、講演会やシンポジウムへの出席を求めたくとも、覆面被って出てもらうってわけにもなかなかいきませんし。)。
そういう意味では、実名で語ることのリスクを高いまま放置し、語る際に匿名を維持することを薦めておくことは、既にそれなりの知名度がある論客にとっては、若い論客に取って代わられるリスクを軽減できるという効果があるのかなあと思わなくはありません。潜在的な能力を持っている人々が粘着君として時間を浪費してくれれば、その分自分の地位は安泰ということになりますし。
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