インターネットが社会・経済生活の中に浸透して行くにつれて、インターネットを利用して行われる様々な行為について、法律によるルール作りがなされてきました。
もちろん、インターネットを利用して情報の送受信は容易に国境を越えることから、ある国である行為を規制しても、別の国でその行為を規制していなければ、規制のない国でその行為が引き続き行われる可能性があります。その程度のことは、その行為を国内法によって規制すべきと主張する人々や、その行為を規制する国内法の制定に関与した人々も重々承知していると思います。しかし、「他の全ての国でもその行為を規制する国内法を制定してくれなければ我が国がその行為を規制する国内法を制定しても『抜け道』を防ぐことができないので、我が国ではその行為を規制する国内法を制定しない」ということを言い始めると、結局、どの国もその行為を規制する法律を制定することができず、その行為を法律により規制すべき点については概ねコンセンサスが得られているのにどこに行ってもその行為は法律で規制できず野放しになるという結果をもたらしてしまいます。
そのような「インターネットを無法地帯とする」ような結果というのは好ましくないと考える人が多いので、日本を含めた多くの国では、インターネットを利用して行われる様々な行為についての規制立法を行ってきました。一度に完璧を期することはできないとしても「できることからこつこつと」実行していくというのが、大人の社会の論理だからです。
私のブログのコメント欄で共通ID構想に文句をつけている方を見ると、彼らはそういう大人の社会の論理を共有せずに生きているのだなあと感心してしまいます。
パブコメのエントリで意見を申し上げた者です。
少し首をひねる点がありましたので投稿させていただきます。
> そのような「インターネットを無法地帯とする」ような結果というのは好ましくないと考える人が多いので、日本を含めた多くの国では、インターネットを利用して行われる様々な行為についての規制立法を行ってきました。
ここはそのとおりです。
>一度に完璧を期することはできないとしても「できることからこつこつと」実行していくというのが、大人の社会の論理だからです。
ここもそのとおりかと思います。
> 私のブログのコメント欄で共通ID構想に文句をつけている方を見ると、彼らはそういう大人の社会の論理を共有せずに生きているのだなあと感心してしまいます。
ここは失礼ながら首を捻ります。インターネットで公に意見や構想を発表すれば賛否が殺到するのは通常のことです。しかも先生は「共通ID構想」(別のスレで私が「コモンID」と評価した正式名称がこれでしたか。私が勝手にネーミングをしてしまったことをお詫びします)をパブコメに提出したので公的言論市場に投入されてます。
ですのに「批判」を「文句」と捉えるのは間違っており、世の中は批判と再批判の繰り返しにより進歩発展するものですから、批判的意見を「文句」と捉えてはいけないと思います。もし「文句」という評価が正しいなら、先生が他人のブログで批判的な投稿をすることは「文句」として許されなくなります。それはおかしいでしょう。
Rédigé par : shigonbe | vendredi 28 juillet 2006 à 18:59
>自前のIDでユーザ特定情報を管理できない中小会社用に共通IDを提供するというセーフネットで被害者を救済しようとする趣旨だと拝察されます。
法律屋二人を目の前にして素人がジャンピングノリツッコミを入れるのもあれですが、私の意見としてはそれにプラスアルファします。
つまり、【自前のIDでユーザ特定情報を管理できない】のは中小企業より前に個人です。
オグラドリー夢を考えるのであれば、TypeKeyのような、ということなのでサーバサイドアプリケーションに組み込みですから、個人―つまり、いわゆる自宅サーバ等等に突っ込まなければいけません。
ソレがコストです。
お金がかかる?かからない?
いや。
そんな話は小倉さんにはしませんよ。
もっと簡単な話です。
どうやって個人にソレを強制していくのか?というテマヒマは、広義のコスト(マネーじゃなくてメンドクセーなものも含む)としては、ひとつの大きな要因でしょう。
先に述べた無線LANもそうですけどね。
海外サーバ様やプロクシサーバ様がまじめに、IPアドレスの開示してくれたところで、個人ユーザがグダグダな穴を提供していては意味がない。
しょうがない。入り口がgdgdな個人ユーザの存在があってどうにもできない。だからサーバ側に負担です?
本末転倒ですよね。無線LANの設定が難しいなら自宅サーバに突っ込む作業をしてください。え?みたいな。
簡単に述べればそんなところですか。まあ、もちろん、企業様がgdgdなことをやらかすことも当然あるでしょうけどね。
Rédigé par : サスケット | jeudi 27 juillet 2006 à 01:33
森さん、小倉(コクラ)さん
ありがとうございます。
ID盗用に対しては、「工夫したらよい」そうですね。
Rédigé par : 佐藤 | mercredi 26 juillet 2006 à 19:56
佐藤さん>
専門学校生の18歳のガキですがよろしくお願いします。
くしくも小倉先生と【ハンドル】が同一ですが(小学校高学年のときから使っているハンドルの由来は過去ログに書きました)、皆様のご意見を聞いて、小倉先生と区別をつけるために「(コクラ)」と「です」とうヘッダdとフッダ(笑)を付けて区別しています。(小倉先生もこういう方にした方がいいという意見を跡付けで書いて追認していらっしゃいます。)
>原告側だとすると共通IDの良さが損なわれてしまうし、被告側だとすると、IDを盗まれた場合には大変なことになりますね。
過去ログにも僕はチラっとっ書きましたが、民事手続きでは限界があります。それは共通IDなる制度を完璧に構築しても不可能です。特にブラックマーケットで流行している「売ります買いますヤフオクIDとパスワード」なんてブラック業者を経由したら、民間では追跡はお終いです。
そこは警察の強制権限と犯罪摘発のマンパワーに頼るしかないでしょう。いくら共通ID制度を導入しても何の対策にもなりません。これは共通ID制度特有の問題ではなく、レガシーシステムであるID&パスワード認証に本来的に内在する限界に過ぎないと僕は思います。
Rédigé par : 小倉(コクラ)秀夫です | mercredi 26 juillet 2006 à 14:32
>>佐藤さん
>原告側だとすると共通IDの良さが損なわれてしまうし、被告側だとすると、IDを盗まれた場合には大変なことになりますね。
毎度毎度、素人考えで申し訳ないのですが…。
ID盗用は不正アクセス禁止法で刑事事件として扱えるので、被告側がその旨の訴え・告発(などなど)をすれば、警察が捜査できる状況になりそうな気がします。
現時点でもオークションサイトでの盗用IDでの詐欺事件は結構起こっていそうですが、実際どういったスキームで処理されているんでしょうね。
Rédigé par : 森 | mercredi 26 juillet 2006 à 11:26
匿名法律屋さん>
>共通IDの開示要件を「勝訴できないとはいえない程度」に緩めるのは,(1) 民事訴訟の当事者公平に反する、(2) 法の下の平等に反する憲法違反(社会福祉的な恩恵のみではなくて反対当事者に一方的な不利益を与える不公平な立法で国会の立法裁量権の逸脱)、(3) その種の経験や先例に精通した専門家による判断ではないので、実際に訴訟に持ち込んで判決を受けてみなければ、損害賠償訴訟で「勝訴できないといえない程度」に当たるかどうかの要件で勝てるかどうかすらも、勝てないとはいえない程度かどうかも判りません(要するに当たるも八卦で予測困難)。
なるほどね。小倉先生がどんなエントリ建てようとも、匿名法律屋さんが伊達にハンドル名乗ってないのはよく判ったすよ。俺みたいに法律がからっきし駄目な人間にもよく判る易しい(優しいw)説明をありがとうございます(最敬礼のAA)。俺も誤読王からの誹謗中傷の被害者だから、被害者を何とか守ってあげたいという考えに凝り固まっていたけど、不当な訴訟で泣き寝入りの被害に遭う人が出てくる危険性やその人の法的な保護も考えないと、差別的で不公平な取り扱いになっちゃうね。それは間違いない。
確かに
>相当のコストを支払っても、匿名の卑怯者さんたちによる執拗な誹謗中傷や悪質なデマの流布をやめさせたいという方は結構いらっしゃるので。
というような、たかが名誉毀損やデマ程度で、金に糸目を付けず相手の素性を暴いて返り血を浴びせようとする非生産的なDQNの存在を考えたら、その危険性は危ない人権侵害のレベルだと思うよ。それをネタに金儲けしようとする香具師は、もっと腹立たしい存在だけど。
Rédigé par : VUPstar | mercredi 26 juillet 2006 à 02:30
連投失礼します。ひとつ大事なことを書き忘れました。
小倉先生が提唱される共通IDの開示要件「勝訴できないとはいえない程度」という表現も法的思考を身に着けていない普通の人が聞いたら、「要するに『勝てるかも知れない』って意味じゃん。そんな『かも知れない』程度で個人情報曝すのは人権侵害だ!」と言われかねません。
私はこれまでの試論と考察で、共通ID不要説(より制約的でなくてより安価な代替手段があるので無意味)に至りましたが、この小倉先生の開示基準の提案は、IPアドレスの開示基準及びISPの会員情報開示基準としてなら、十分に法律要件(手続要件)として検討に値します。
ここまで緩めれば、被害者救済に資することは誰の目にも明らかだからです。しかし大事なことが忘れられてます。それは当事者公平という民事訴訟法の中核概念です。「お前が加害者だ!」と名指しされた者も、当事者公平の見地から、不当な請求や濫訴から守られなければなりません(法的に保護されなければなりません。)。それに体感で、本人訴訟や告訴告発は、嫌がらせ目的、他人を加害者にしたてあげて自分が責任を免れようとする目的、不幸なことに病気による被害妄想に基づくものが8割近くを占めるのが実態です(司法統計で本人訴訟の敗訴率が異常に高いこと、検察庁の統計で告訴告発の起訴率が異常に低いことがこれを裏付けています。)。
名誉毀損の被害から国民の人格上の権利を守らなければならないのは当然ですが、同じ理由で国民を不当な請求や濫訴による精神的苦痛を受けないという人格上の利益も守らなければなりません。つまり名誉毀損の被害者を加重に保護することで同じ国民を濫訴や不当請求の苦痛に曝すことは、民事訴訟法の当事者公平の原則に反するばかりか、憲法上の人権である「法の下の平等」(14条)に反する違憲な立法との批判を免れません。
法律扶助要件がゆるいのは、(1) 訴訟費用免除や弁護士費用立替という経済的名利益(便益)を一方的に当事者に与えるだけの社会福祉的な制度で、扶助自体は誰の人権も侵害しないからです。それに、(2) 扶助決定は法律扶助協会(これから法テラス)でその道の専門家が事前審査するので一定の信頼があるからですが、開示手続要件にはそれがありません(せいぜい法律事務の委任を偶然受けた弁護士1~3人程度の判断に終わる。法律扶助決定の反復継続した経験を重ねて先例も熟知した専門家の判断ではないでしょう。)。
以上から、共通IDの開示要件を「勝訴できないとはいえない程度」に緩めるのは,(1) 民事訴訟の当事者公平に反する、(2) 法の下の平等に反する憲法違反(社会福祉的な恩恵のみではなくて反対当事者に一方的な不利益を与える不公平な立法で国会の立法裁量権の逸脱)、(3) その種の経験や先例に精通した専門家による判断ではないので、実際に訴訟に持ち込んで判決を受けてみなければ、損害賠償訴訟で「勝訴できないといえない程度」に当たるかどうかの要件で勝てるかどうかすらも、勝てないとはいえない程度かどうかも判りません(要するに当たるも八卦で予測困難)。
よって、このような小倉先生ご提案の開示要件を緩める立法は、極めて不公平で恩恵を受けるはずの被害者にも勝訴の見込みが実ははっきりしないで恩恵がなく、極めて不当です。
Rédigé par : 匿名法律屋 | mercredi 26 juillet 2006 à 01:15
>個別IDで本人確認をしたって構わないわけです(アマゾンのように、流通を伴うサービスの一環として、レビューを投稿可能としている場合、確かに個別IDを利用した方がいい場合もあるでしょう。)。また、各ブログ事業者ごとに、はてなのように個別IDを発行することにしたって構わないわけです(それぞれの業者ごとに本人確認をすればよいだけのことです。)
提案者の小倉先生にこういう言い回しで書かれてしまうと、法的思考を大学で学んだことのない普通の人は「なんだそれなら共通IDいらないじゃん。」と判断してしまいます。
聡明な小倉先生ですから、自前のIDでユーザ特定情報を管理できない中小会社用に共通IDを提供するというセーフネットで被害者を救済しようとする趣旨だと拝察されます。都市銀行や地方銀行すら相手にされない零細中小企業のための中小企業金融公庫みたいなもんですな。
しかし、小倉先生はISPビジネスやコンテンツビジネスの経験がないからご存じないと思いますが、ニフティーサーブのビジネスモデルを先例ととして、安価な固定料金や接続費用を維持するために集金のコストダウンと回収確実性を図る必要から、いまやほとんどのネットビジネスが、継続的取引会員からの利用料金をクレジットカード決済にシフトしています(ISPが典型例)。
ここがミソなんですが、クレジット会社の与信機能は強力な本人確認手段と調査能力に裏付けられています。つまり共通IDなんか設けなくっても、クレジット会社の本人特定情報を流用すればいいわけです(クレジット会社も加盟店会社もクレジット会員の情報を共有しています。)。
しかもISPなりが損害賠償債務を連帯保証して代払い(負担)した場合も、求償権による代金をクレジット決済にまわせば確実に求償が確保されます。
すると誹謗中傷の常習犯ですら、現代クレジット社会では、クレジットの取引停止(パンク)は避けたいと思うので、経済的締め付けやクレジット取引停止(当然インターネットもできなくなる)という準破産宣告から逃れたくて、誹謗中傷を抑制する可能性が高いです(抑制しなければクレジット取引が停止されてインターネットができなくなるのでネットの世界から通報されてネット上の誹謗中傷がなくなるわけです)。
中小ISPやコンテンツ提供会社のためのセーフネットとして共通IDは選択してもいいし,自前で本人確認できるところは参加しなくていいというのは素敵なアイデアではあると思います。
しかし、一定規模以上の共通ID管理会社を設立して一定規模の個人情報データベースを保守管理運営することにお金をかけるよりも、クレジット会社の与信機能と経済的制裁能力(ネット追放威嚇力)を流用した方が「より安上がりで済む」と思われます。被害者救済のための損害賠償原資の確保(クレジット会社が事実上の保険引受人みたいなもの)に資する、つまり被害者保護に経済的な面でも初めて資金面で裏打ちされるというものです。
そして、クレジット決済を行わない無謀な会社は、損害賠償債務の連帯保証負担で経営が立ち行かなくなって自然淘汰されていけば、益々クレジットの与信機能がネットにいきわたり、どんどんネット上の本人確認能力が向上すると思われます。
Rédigé par : 匿名法律屋 | mardi 25 juillet 2006 à 23:33
VUPSTAR様
はじめまして。ご挨拶が遅れまして申し訳ございません。
>それはコクラ君がすぐ下の方に書いてますよ。
失念しておりました。小倉君にも重ねてお詫び申し上げます。
小倉君のあげた立証方法はめんどうですね。これを原告側、被告側どちらが行うか、原告側だとすると共通IDの良さが損なわれてしまうし、被告側だとすると、IDを盗まれた場合には大変なことになりますね。
U-me様
ありがとうございます。
結局のところ、共通IDシステムがどれだけ信頼に足るものかということですね。今更ながらの理解ですが、ご容赦ください。
Rédigé par : 佐藤 | mardi 25 juillet 2006 à 21:26
> 共通IDを使った場合、発信者の特定がある程度容易になるというのは、間違っていないと思います。そうすると、共通IDに対する信頼はIPアドレスよりも相当高くなるでしょう。
えーとですね。
小倉さんの話は結局「共通ID(個別ID)は発信者の特定を容易にしてかつ精度の高いものにしよう」という目標を語っているのに過ぎないんですよ。
目標を語ったからそれが現実になるんだ、という“「俺はビッグになるぜ」とファミレスで友達に語ってる若者”なレベルの話には用はないんですね。
小倉さんはこの目標を現実にするためにどういうことをしたらいいか、ということはほとんど語れていません。自分の希望願望妄想を語るレベルにとどまっています。
ゆえに私は http://benli.typepad.com/annex_jp/2006/07/post_9.html#comment-20019446 みたいなコメントをするわけです。
さて一応予防線な話を。
「共通IDは精度の高いものにしよう」という目標が批判されたことはないと思います。というか精度が話題になったことがどれだけあったかしら?という感じで(全くないわけではありません)
Rédigé par : U-me | mardi 25 juillet 2006 à 19:04
> なんだか未だに「誤読」し続ける方がおられるのですが、
まとめエントリを作る必要性、少しは感じていただけたでしょうか?
小倉さんの「共通ID構想」はそれを理解するために「積極的な意味はない」のに「相手に手間をかけさせる」状態なんですよ。
#ちなみに上記の部分は誤読かどうかとは無関係のコメントです。「誤読」というのを否定も肯定もしていません
> したがって、共通ID制度はコストがかかる云々というのは、私の提案に対する批判にはなっていないのです。
ご冗談を。
これだけで終わるとどこかの妄想大好きな人みたいですから、小倉さんがどういうことか?というのを聞きたい場合にはお答えします。その場合にはできるだけわかりやすく意思表示してください。(もっともわかりやすい意思表示のキーワードとして『ワッフルワッフル』というのを設定します。誤解の余地なくU-meに聞きたい場合には『ワッフルワッフル』と書き込んでください)
Rédigé par : U-me | mardi 25 juillet 2006 à 18:47
佐藤さま>
横レス失礼します。ハンドルVUPstarを名乗る比較的最近このブログに加わった新参者です。よろしくお願いします。
>とはいえ、他人のIDを使って書き込むこともありえますので、その場合「そのIDの持ち主は書き込んでいない」ということをどう立証するかが、結構重要な問題になると思います。
>これは共通IDを採用した場合のみならず、現行の制度でも問題となります。小倉先生ばかりにお聞きするのも申し訳ないので、たとえば小倉君はどう考えますか?
それはコクラ君がすぐ下の方に書いてますよ。
>IDとパスワードが一致してもID登録人から「誰かが俺のIDとパスワードを勝手に使ったんだ」と言われたら、ID認証情報にはID登録人が当該アクセスをしたというデジタル証拠はどこにも存在しません。
>
>そのため、IPアドレスのトレーシングを行い、(1)彼が通常使っているISPからの発信であるか、(2)彼の自宅や勤務先近くの構内無線LANやネットカフェからのアクセスであるか、(3)彼が普段使っている匿名プロクシからの発信であるか、(4)誹謗中傷相手に怨恨を持つ者の中に彼がいるか(直前に彼が相手から「卑怯者」「臆病者」と罵倒されたデジタルデータがあるか)……などを丹念に集めて、彼が加害者であることをデジタルデータで証拠化しているのです。
>Rédigé par: 小倉(コクラ)秀夫です | le mardi 25 juillet 2006 à 13:04
あと勤務先の企業機密に縛られてここには書けないですけれど,技術的追跡方法や探知方法として手間隙はかかりますが、リバースエンジニアリングに対抗するリバースリバースエンジニアリングやダングルという手法もあります。いずれも合法的なものです。
Rédigé par : VUPstar | mardi 25 juillet 2006 à 17:50
連続投稿失礼します。
共通IDを使った場合、発信者の特定がある程度容易になるというのは、間違っていないと思います。そうすると、共通IDに対する信頼はIPアドレスよりも相当高くなるでしょう。
とはいえ、他人のIDを使って書き込むこともありえますので、その場合「そのIDの持ち主は書き込んでいない」ということをどう立証するかが、結構重要な問題になると思います。
これは共通IDを採用した場合のみならず、現行の制度でも問題となります。小倉先生ばかりにお聞きするのも申し訳ないので、たとえば小倉君はどう考えますか?
Rédigé par : 佐藤 | mardi 25 juillet 2006 à 14:37
「個別IDでもよい」という点に関しては、法文上は確かにそうなのですが、現実的には難しいでしょう。
その点は、小倉先生も(http://ised.glocom.jp/ised/12021210)で
「しかしそうはいっても、利用者の戸籍上の名称や住民票の住所をオンラインでのみ正しく入力させるのは、現時的では難しいわけです。Yahoo BBの街角での登録のように、目の前で登録行為をさせるのであれば、本人確認書類との照合も可能でしょう。しかしそうしたオフラインでのインフラを持たない多くのプロバイダは、利用者に対して戸籍上の名称や住民票の住所などを正しく入力させることはできない。さらにこうした情報は個人情報保護法上の個人情報にあたりますから、これを取得・保有するためにはコストはかなりかかってしまう。ISPならまだしも、これを個々の掲示板管理者に求めるのは無理があるでしょう。つまり個別ID制度は現実的ではない。」
とおっしゃっているので、共通ID認証機関とプロバイダ責任制限法はセットで考えないといけないですね。私もそう思います。
Rédigé par : 佐藤 | mardi 25 juillet 2006 à 14:19
そうだとすると問題は開示要件をどれだけ厳格にするかということと、プロバイダ等の幇助責任をどう考えるかですね。
ログの長期保存を義務付けるのならば、何が何でも迅速な開示を行わなければいけないとも思えないので、この点は訴訟救助と同じ要件でよいのか疑問がありますし、一定の開示拒否事由があってもよいでしょう。仮処分の可能性というのもあるでしょうが、そこは勉強不足のためなんともいえません。
あまりプロバイダ等の責任を重くしすぎると、炎上しそうな厄介なブログを引き受けたがらないところが出そうで、これも心配です。
また、以前先生もおっしゃってましたが、アクセスプロバイダは違法行為をした会員に対してもっと厳格に対応するべきだと思います。
最後に、以前町村教授も指摘していましたが、違法行為とフレーミングは区別して議論しないといけないですね。
Rédigé par : 佐藤 | mardi 25 juillet 2006 à 14:15
>したがって、共通ID制度はコストがかかる云々というのは、私の提案に対する批判にはなっていないのです。
じゃコスト論はいいからこれだけは説明してくださいな。俺も一番知りたいから。
>共通ID構想が発信者の追跡方法としての精度が高い
共通ID構想が現行のIPトレーシングよりなぜ追跡方法として制度が高いかの根拠をさ。コクラ君の説明を踏まえて。
Rédigé par : VUPstar | mardi 25 juillet 2006 à 13:57
なんだか未だに「誤読」し続ける方がおられるのですが、私の提案は、「何が何でも共通IDを採用せよ」というものではないのです。各事業者ごとに本人確認がなされている個別IDを発行した方が安全ないし安上がりだと判断したら、個別IDで本人確認をしたって構わないわけです(アマゾンのように、流通を伴うサービスの一環として、レビューを投稿可能としている場合、確かに個別IDを利用した方がいい場合もあるでしょう。)。また、各ブログ事業者ごとに、はてなのように個別IDを発行することにしたって構わないわけです(それぞれの業者ごとに本人確認をすればよいだけのことです。)
したがって、共通ID制度はコストがかかる云々というのは、私の提案に対する批判にはなっていないのです。
Rédigé par : Hideo_Ogura | mardi 25 juillet 2006 à 13:30
>↓最後のセンテンスが分かりにくかったので改訂
君の話は根拠レスで誤読と曲解でできているから全部わかりにくいので開廷は不要。
コクラ君の文章を手元のインターネットの入門書と照らし合わせて読んでごらん。常識があって普通の読解力があれば自分が間違い書いたことに気付くから。
「未定義ヘッダ領域使用秘匿通信&秘匿擬似パケット挿入によるTCP/IPの変更」は、ペンタゴンが開発して俺のダチがMCA通信で実用化したよ。ピンボケの誹謗中傷は止めて欲しいな。
バカバカしいので誤読王たちの投稿は全部相手にしないことにしよう。
Rédigé par : VUPstar | mardi 25 juillet 2006 à 13:22
>共通ID構想が発信者の追跡方法としての精度が高い
それはネット技術上もデジタル証拠上もありえません。社会的システムとしてみてもありえません。根拠を欠く全く間違った意見です。
IDとパスワードが一致してもID登録人から「誰かが俺のIDとパスワードを勝手に使ったんだ」と言われたら、ID認証情報にはID登録人が当該アクセスをしたというデジタル証拠はどこにも存在しません。
そのため、IPアドレスのトレーシングを行い、(1)彼が通常使っているISPからの発信であるか、(2)彼の自宅や勤務先近くの構内無線LANやネットカフェからのアクセスであるか、(3)彼が普段使っている匿名プロクシからの発信であるか、(4)誹謗中傷相手に怨恨を持つ者の中に彼がいるか(直前に彼が相手から「卑怯者」「臆病者」と罵倒されたデジタルデータがあるか)……などを丹念に集めて、彼が加害者であることをデジタルデータで証拠化しているのです。
共通ID構想をいくら誇大に宣伝しても、所詮はIDとパスワードに守られてものに過ぎないので、ID番号&パスワード認証の技術的な限界(パスワードクラックで成りすましが容易)は従来と何ら変わっていません。したっがって、共通IDだけは他よりも追跡方法の確度が高いということは技術的にありえません。
また、旅券や運転免許証で身元を確実に確認するから確度が高いということは、登録人と本人の同一性が確かになる(虚偽登録ではない)というだけで、追跡確度が高いとはいえませんし、そもそも無関係です。
もし、パスワードを複雑で長いものにしたり、暗号強度を高めれば、パスワードクラックが困難となり、追跡確度が高くなる、という意味であれば、それは共通IDに限らず全てのID&パスワード認証に全部当てはまってしまうので、共通IDだけが追跡確度が高くなるとは絶対にいえません。もちろん、登録人と本人の同一性が確かになるというだけで追跡確度が高くなるとはいえません。
も少し検討してみると、確実な公文書による本人確認のシナジー効果で追跡(といっても登録人の住所宛てに請求ないし訴訟を起こすだけで、トレースバックを何ら行わないので「追跡(トレーシング)」に該当しないです)の確度が高くなるというのであれば、「架空名義の預金口座のCD」や「飛ばし携帯」がネットのアンダーな世界で売買されていることの説明が付きません。どれも「確実な公文書による本人確認」が行われている上に金融機関の与信調査までされているのに(僕もされました)、いっこうにそれらの犯罪が減らないどころか逆に増えているからです。
こんな感じですので、IPアドレスの追跡(トレーシング)よりも「共通ID構想が発信者の追跡方法としての精度が高い」なんて、純技術的にもデジタル証拠上も社会的システム的にも言えるはずがないのです。そんなものにお金をかけて導入しても無駄な投資と費用負担を繰り返すだけです。だからそれが可能だというなら、画期的な誰も想定できなかった新発明なのでまさにノーベル賞ものなのです。
もちろんそれだけの投資と運用経費の負担をかけても(不参加企業が多くても、とりあえずシステムは立ち上げなくてはならないので、約4000万ユーザ分のデータベースシステムは構築しなくてはなりません)、その投資に見合うのは、たかだか名誉毀損の一人当たり50~100万円の救済ですので、不参加企業が多くなればなるほど、小倉先生の予想を超えて損害賠償請求者の利用率が低くなればなるほど、規模の利益の低減効果(コストアップ)で、投下資本の回収はおろか運用コスト割れするはずです。名誉毀損だけのためにそのような補助金紛いのネット企業やユーザ負担金をつぎ込むのはどう考えても不公平です。
もちろん、コスト負担と無関係に手数料や日当で着実に儲けられるのは訴訟代理の弁護士であり、弁護士だけが大勢のユーザやネット企業の負担で着実に利益を手にするシステムです。
ネット上の名誉毀損(「臆病者」とか「卑怯者」とか「愚か者」とか恥ずかしげもなく人を罵倒する人なんかそうですね。)は、別の方法で被害者救済を図るほうがシステム運営の計算合理性にかないます。
小倉先生のパブコメの論拠の一助になれば僕はうれしいです。応援してます。
Rédigé par : 小倉(コクラ)秀夫です | mardi 25 juillet 2006 à 13:04
↓最後のセンテンスが分かりにくかったので改訂
せめて「『現状維持』でも小倉案採用時と同様の責任を国外の特定電気通信役務提供者に負わせられる」などという誤解くらいはしないで欲しいですよね
Rédigé par : 福田 | mardi 25 juillet 2006 à 12:19
小倉さん
結局、「アンチ小倉派」からは検討に値する反論がなされないままですね。挙げ句の果てには根拠が明確であるにも関わらず「小倉さんの主張には根拠がない」などと言い始める始末ですし(「アンチ小倉派」は今まで一体何を読んできたのでしょうね)。まあ「typekeyのIDに住所氏名を紐付けるとプライバシーが侵害されてしまう」などと珍説が飛び交っている現状ですから、技術的な事柄に詳しくない方が多いのでしょうが(そう言えば「未定義ヘッダ領域使用秘匿通信&秘匿擬似パケット挿入によるTCP/IPの変更」などというピント外れな主張もありましたね)、せめて「『現状維持』でも特定電気通信役務提供者に責任を負わせられる」などという誤解くらいはしないで欲しいですよね(これは読解力の問題ですから)。
Rédigé par : 福田 | mardi 25 juillet 2006 à 12:09
> 「サスケットさんは間違った説明をしない」と信ずる根拠がない以上、間違った説明をする可能性があると考えるのは自然です。
ということは「小倉さんは間違った説明をしない」と信ずる根拠がない以上、間違った説明をする可能性があると考えるのは自然です、ということでよろしいんですね。
こう言い換えれば“全く意味のない話をしているなあ”というのがさすがにわかっていただけると思うんですが。
とりあえずトレーサビリティや認証技術などなどに関して、サスケットさんと小倉さんとどちらが間違った説明をする可能性が高いかといえば、それは圧倒的に小倉さんです。
>まあ、自分のブログでは説明できない程度の説明しかする気がない
あ、そういえば「共通ID構想が発信者の追跡方法としての精度が高い」こと、今から説明してもいいんですよ。まあ、自分のブログでは説明できないする気もないのならない袖を振れとは言いませんが。
Rédigé par : U-me | mardi 25 juillet 2006 à 06:58
まあ、自分のブログでは説明できない程度の説明しかする気がないのであれば、よそのブログのコメント欄に出張して説明して頂かなくて結構です。先生の有名なニックネームは僕でも知っていますから。
Rédigé par : 小倉(コクラ)秀夫です | mardi 25 juillet 2006 à 03:29
>「サスケットさんは間違った説明をしない」と信ずる根拠がない以上、間違った説明をする可能性があると考えるのは自然です。
はっきり言いますが小倉先生。根拠レスの返答は見苦しいですよ。信念や論理的思考それともソースに基づく確信をもった意見なら、具体的根拠や理由を説明してください。
どこぞのサイトで「所論自体が合理性を欠いて論理法則に反した不自然なものであり、独自の見解の一応の根拠すら提示できないでいるから、証拠関係を検討するまでもなく所論は失当と談じざるを得ない。論旨は理由が無い。」という判決文を読んだことがあります。
Rédigé par : 小倉(コクラ)秀夫です | mardi 25 juillet 2006 à 03:05
「サスケットさんは間違った説明をしない」と信ずる根拠がない以上、間違った説明をする可能性があると考えるのは自然です。
まあ、自分のブログでは説明できない程度の説明しかする気がないのであれば、私のブログのコメント欄で説明して頂かなくて結構です。
Rédigé par : Hideo_Ogura | mardi 25 juillet 2006 à 01:48